氾濫するニュースや専門家に惑わされるな。自分で考え行動することの重要性。曖昧性回避傾向を回避する対処法3選

かせぐ

専門家やニュースでさまざまな意見が飛び交います。

それぞれもっともな理由でうなづいてしまいます。

でも、その「うなづき」は本当のうなづきでしょうか?

本記事では、不確実な未来に対して、人間が過度に陥りやすい心理傾向について紹介します。

  • 人間は不確実な選択肢を回避する傾向をもつ
  • 対処法1)自分で考える
  • 対処法2)直面する問題に慣れる
  • 対処法3)判断しない

曖昧性回避

曖昧性回避とは

曖昧性回避とは、不確実な状況下で意思決定を行う際、曖昧な選択肢を避ける傾向をいいます。

明日の株価は上がるのかな?

老後は生活費どれくらいかかるのかな?

具体的な内容を実験に即してみていきます。

実験

ツボに90個の玉が入っている。そのうち30個は青玉、残り60個が赤玉または黄玉であるが、それぞれ何個かはわからない。このツボからあなたに玉を1つ引いてもらう。


【設問1】あなたが次の2つの条件(くじ)のとちらか好きなほうを選べるとしたら、どちらを選ぶか。

  • (くじA) 青玉が出たら100円がもらえる
  • (くじB) 赤玉が出たら100万円がもらえる

多くの場合、(くじA)が選ばれるそうです。

青玉の個数は30個、つまり確率はわかっています。

しかし、赤玉と黄玉の確率は合計で60個としかわかっていない。

つまり、(くじA)は確率1/3とわかるが、(くじB)の確率は0~2/3の間。

リターンが大きくてもわかっていないことが嫌われます


【設問2】次のどちらかを選べるとしたら、どちらを選ぶか。

  • (くじC) 青玉、または黄玉が出たら100万円もらえる
  • (くじD) 赤玉、または黄玉が出たら100万円もらえる

この場合、(くじD)が選ばれるそうです。

(くじC)の確率は1/3+ (0~2/3)だから、確率1/3~1ですが、(くじD)の確率は2/3。

1/3~1の平均は2/3だが、確率が確定していないCのほうが嫌われる

この結果は、確率が不明なものはわかっているものより嫌われることを示しています

対処法3選

投資では、確率が高いほうに賭けるのが良いといわれています。

確率はあくまでも確率です。

確率が明確であっても確率が上がるわけではありません。

この曖昧性回避傾向を避け、自分のリスク許容度に応じて正しく選択を行うためには、何に注意すればよいかを考えてみます。

対処法1)自分で考える(比較無知仮説)

曖昧性回避の傾向は、他の選択肢にも不確実な要素がわかっている場合、低減されることがわかっています。

これを比較無知仮説といいます。

これを活用しましょう。

つまり、「自分で考える」ということです。

それっぽいことには注意して、必ず裏表をみる。

確定的なことを言う人には注意。常に自分で考える。

確実にみえることと、不確実なことと、確率は別問題であることを十分に認識しましょう。

確実に「不確実」なのがこの世の常です。

そのなかで、唯一、確実といえるのが自分自身です。

対処法2)直面する問題に慣れる(コンピタンス仮説)

確率が曖昧な場合でも、直面する問題に慣れていたり、その問題に対する対処を知っている場合、曖昧性回避の傾向を低減できます。

これをコンピタンス仮説といいます。

これを活用しましょう。

相場になるべくふれあい、そこで蓄積した経験によって、対処していきましょう。

対処法3)判断しない(無機質なルールに当てはめる)

最後は「判断しない」ことです。

個々の状況判断を捨て、経験的・統計的な確率に身をゆだねることです。

実績のある運用ルールや、計画時に決めたルールを守ることを徹底することで、確率に伴う不要な無駄な誤判断を回避しましょう。

まとめ

投資において古くから言われている経験側には、一定の根拠があります。

この背景にある心理的な傾向をとらえることは、ブレない資産形成のために重要です。

相場は集団心理の世界です。

相場の心理と自分の心理をしっかりと見て、資産形成を行いましょう。

  • 人間は不確実な選択肢を回避する傾向をもつ
  • 対処法1)自分で考える
  • 対処法2)直面する問題に慣れる
  • 対処法3)判断しない

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